yuanzi の徒然日記

G.G.世代旅好きオバサンが綴るブログです

ローカル感漂う 韓国・江華島

バス停に時刻表がない!

 

韓国へ旅行すると、都市部の移動では地下鉄をよく使う。ちょっと面倒だなと思う時は、安いのでタクシーも気軽に使う。また、韓国はバス路線が多く郊外や地方へ出掛ける際には便利なので、バスもよく使うようになった。

そのバスを上手く使いこなせば、旅は一味違うものになると思う。

 

 

2010年10月に韓国の江華島(カンファド)へ行った。ソウル中心部から地下鉄で新村(シンチョン)駅まで移動し、そこからバスで江華島へ。

事前にガイドブックで調べたとおりに新村のバス停に行くと、「あれ?? バス停がない!」うろうろ周辺を探しても見当たらない。

そこで、あるはずのバス停近くにホットクの屋台があったので、その店主に拙い韓国語で尋ねる。すると、バス停は駅前のデパートの前に移動したと教えてくれた。

 

江華島はソウルの北西にある島で、仁川空港の北側に位置する島だ。橋で繋がっているので、バスでそのまま島内へ行くことが出来る。

この島は古代より韓国の歴史と深く関わってきた土地のため、歴史的建造物や遺跡などが多く点在している。

 

 

友達と私は終点でバスを降り、近くにある「江華山城」まで歩いて行った。

この南門の近くで、地元のアジュンマ達(おばさん達)やアジョッシ達(おじさん達)が何をするともなくベンチに座ってお喋りをしていた。「どこから来たの?」など気軽に話しかけられた記憶がある。

この後「高麗宮址」へ行こうか迷っていたので、彼らにに尋ねてみたが、歩いて行くのに少し距離がありそう・・・⁉。

韓国でよくあることだが、そこに居る何人もの人達が、ああだこうだと矢継ぎ早に話し出す。語学力不足の私に聞き取れるはずもなく、結局ちょっと行くのに面倒そうだなと判断。

それなら、先に支石墓へ。

 

次の目的地が江華島でメインの観光スポット、「コインドル」と言われる「江華支石墓」。

 

そこまではタクシーで行くことにした。運転手さんが「帰りはここからバスに乗るといいよ。」と、バス停の前を通り過ぎる時に教えてくれた。

これは最も有名な支石墓。江華島だけで120基も認められているそうで、韓国は世界有数の支石墓遺跡群がある国。韓国の支石墓遺跡群は世界遺産にも登録されている。紀元前1000年~100年頃に造られた巨石墓だ。これらのことは意外に知られていない。

 

その日観光客は誰もいなく、私と友達の二人だけだった。

支石墓の大きさが分かりづらいが、高さ2.6m、長さ7.1m、幅5.5m。周囲は広い公園のようになっている。

 

さて、ゆっくり見学した後、バス停で帰りのバスを待つが、「あれっ、時刻表がない!」バス停の周囲をくまなく探してもない。

そうだ、韓国のバス停に時刻表が無いのだ! ソウルなど街中で乗る時は意識することなく乗っていた。それもそのはず、電光掲示板でバスの位置情報等が把握できるようになっているからだ。

しかし、ここは田舎、そんな電光掲示板もない。それでも「待っていれば来るさ。」と呑気に構えていた。ところが、一向にバスの姿は見えてこない。それより反対方面に行くバスは、2台、3台と通過していくではないか・・😭。

 

はっきり覚えてないが、30~40分ほどの時間が経った頃だろか? 私達にはかなりの長い時間に感じられ徐々に不安が募ってきたその時、やっとバスの姿が見えた。

ほっとしてバスに乗り込むと、お世辞にも新しいとは言えないかなり旧式のバスで、乗客はお年寄りばかり。

そして、次の瞬間、彼らの全ての視線が一斉に私達二人に注がれる。しかも、通路にいくつも置かれた南京袋から結構強烈な匂いがしていて、狭いバスの中に充満していた。

中味はニンニクかなと思ったが、いや、ちがう! 色んなものがミックスされた独特な匂いだった。お年寄り達は、それらを市場にでも持って行くのだろうか?

 

その時、「運転手さんはそんな状況に慣れているんだろうか?」と思わずにはいられなかった。

 

そんな田舎の空気とアウェイ感を全身で感じながら、江華島のターミナルに無事に到着。

 

江華島高麗人参の産地でもある。近くの人参センターに一歩足を踏み入れると、夥しい数の人参や人参酒などが売られていて、広い館内にム~ンと充満している人参独特な匂いが鼻をついた。決して嫌な匂いではないが、初めての経験だった。

 

バスの中といい人参センターといい、日本では経験しない匂いを存分に浴びる一日となった(笑)。

 

バスターミナルの2階で江華島の特産品「花紋席(ファムンソク)」など見た後、遅めの昼ご飯を食べ、バスでソウルに戻った。

 

 

私達が韓国旅行をした翌月、北朝鮮による延坪島ヨンピョンド)砲撃事件が起こった。 

因みに、海側軍事境界線のすぐ南側にある二つの島が大延坪島小延坪島だ。(下の地図参照)

 

韓国と北朝鮮の二つの国が、まだ休戦状態であることを改めて思い起こす事件だった。

  

 

※バス停に時刻表がないのは韓国だけではありません。他の国でも経験済みです。(意  

 外に時刻表のない国って多いかもしれません。)

 田舎でバスを利用する時は、やはり不便かも・・。

 バスターミナルには時刻表があるので、遠出する時は確認できます。