yuanzi の徒然日記

G.G.世代旅好きオバサンが綴るブログです

多彩な宗教・文化遺産を訪ねる旅 インドネシア③

神々の住む楽園バリ島

 

この旅3回目のフライトでバリ島へ。

 

「神々の島」と称されるバリ島は、ジャワ島のすぐ東に位置し、島民のおよそ9割がバリ・ヒンドゥー教徒。この島が独自の雰囲気を醸し出しているのは、インドネシアで唯一のヒンドゥー教の島であるためだ。人々の生活は伝統的なスタイルを維持し、毎日神々を敬うことを忘れない。

 

バリ島に到着して最初の観光は、バリ伝統舞踊の一つ「バロン・ダンス」の鑑賞。

舞台の端で、舞踊の伴奏を担うのはガムラン演奏。

 

始まる前に舞台にチャナン(供物)を供える儀式。

 

善の化身「聖獣バロン」の登場。中に男性二人が入っているようだ。

 

バロンと猿の掛け合いは、観客の笑いを誘う場面らしい。

※その部分は覚えていませんが、全体的にコミカルな舞台だったことは覚えています。

 

これが、悪の化身「魔女ランダ」↓だろうか?

 

戦いのシーン。

 

本来は災難のあった村で厄払いのために踊られていた舞踊だが、現在、観光客向けに舞踏劇として外国人でも気軽に楽しむことが出来るように編集されている。

善の象徴「聖獣バロン」と悪の象徴「魔女ランダ」が終わりなき戦いを繰り広げるという舞踊で、善と悪の相反する力が共存することにより、世界の均衡が保たれるというバリの世界観を表している。

 

 

その後、レストランにて昼食。アヤム・ゴレン(揚げ鶏)とサテなどのセット料理。

 

レストランの庭。

 

 

次に向かったのは、バリ島南部に突き出した半島の西端にある「ウルワト寺院」。

駐車場から歩いて行く途中、出会った猿たち。

 

 

断崖絶壁の上に建つ寺院。

 

寺院を横目に、目指すは「ケチャック・ダンス」会場へ。

 

このような所にもチャナンが供えられている。

 

そして、インド洋に沈みゆく美しい夕陽。素晴らしい眺め!

 

この日、二つ目のバリ伝統舞踊「ケチャック・ダンス」の鑑賞。

 

これは、モンキー・ダンスとも呼ばれる男声合唱に組み込ませた舞踏劇。上半身裸で腰布を巻いた男達が「チャッ!チャッ!チャッ!」とか「チョッ!チョッ!」という猿の鳴き声を真似し、ガムランのような複雑なリズムをダイナミックに合唱する。

 

始めは客席に収まっていた観客がどんどん増えて、下の方に溢れている。中央では松明が焚かれている。

 

そこにインドの古代叙事詩ラーマーヤナ」の物語が舞踏劇で始まる。

 

このケチャの原形はバリ島で古くから行われていた集団催眠による宗教儀式で、疫病の流行や天災から身を守るために行われていたもの。

現在の「ケチャック・ダンス」は、バリ島に住んでいたドイツ人画家によって「ラーマーヤナ」の物語が加えられ、観賞用として提案されたのが始まりだそうだ。

 

ラーマ王子の使者・白猿のハヌマン↓の激しく動き回るパフォーマンスは見物。

 

どんな場面だったか忘れたが、踊り手の男性が何人か客席に割り込んで座ることがある。突然、友達と私の間にも入ってきて、ビックリしたのを覚えている。

 

日没後も続き、益々佳境に入って行く。

 

確か炎の上を歩いて渡るシーンがあった。

 

最後までダイナミックなパフォーマンスが繰り広げられた。

最後の写真は、観客が照らすライト以外は真っ暗! その後どのように帰ったのか記憶にない。

 

 

バリ島二日目。ホテルの敷地内と目の前に広がる海辺に朝散歩。宿泊したところは、インド洋に面したリゾートホテル。敷地内にヴィラが建ち並ぶ。

 

ヤシの木や珍しい植物が生い茂り、南国らしい風情がいっぱい!

 

空港から近いので飛行機の飛ぶ姿も見える。

 

海に浮かぶボートの形が独特。

 

宿泊したヴィラ。四つ星くらいのホテルだが、お部屋は広く快適だった。

 

その日の最初の観光スポットは、テガラランの「ライステラス」。

 

ウブドから北へ5㎞ほどのところにある。この時期は緑色の稲が見られなく、田には水が引かれ、これから田植えが始まるようだ。バリ島には、このような美しいライステラスが多く見られる。

 

田んぼでも必ず神へのお供えがされる。

 

土産物店も並ぶ。

 

次は、ウブド地区にある「モンキー・フォレスト」へ。

鬱蒼とした森の中に沢山の猿(オナガザル)が生息している。

 

大人しい猿だとのことだが、ビニール袋を持った観光客から袋を奪い取っていた。中に食べ物が入っていたんだろうか?

 

 

お猿さんの見学が終わって、ウブドの中心部へ戻りフリータイム。

 

先ず、「ウブド王宮(プリ・サレン)」に入ってみる。王宮は16世紀から存在し、現在の建物は1978年に改装されたもの。現在でもスカワディ王家の一族が暮らしているが、一部が一般公開されている。

見事な彫刻が、それぞれの門に施されている。

 

「コリ・アグン」と呼ばれる高い門。この門の正面は前庭になっており、本格的なバリの伝統舞踊がこの場所で毎晩上演されている。

 

「バレ」と呼ばれる東屋には、普段ガムラン楽器が置かれている。

 

王宮の前に「ウブド市場」がある。

 

この先、結構ディープな雰囲気を感じた。

 

少ない自由時間だったので、ウブド中心部の観光がゆっくり出来なくて残念だった。王宮周辺にはお洒落なショップやレストランなど建ち並び、街歩きも楽しそうだ。

ウブド伝統芸能・芸術の中心地とも言われている。バス移動中、南国らしい鮮やかな色使いの絵を売る店やギャラリーなど見かける機会が多かった。また、木彫りや手作りの民芸品を売る店なども至る所で見られた。

 

 

次に行ったところは、そんなバリの芸術に触れることができる「ネカ美術館」。ネカ氏が個人で集めたコレクションを展示している美術館だ。特にバリの影響を受けた西欧画家達の作品が素晴らしいとのこと。

 

展示品の撮影はOKだったが、私が写真に撮ったのはこの一点だけだった。

 

美術館敷地内で咲いていた花、ヘリコニアかな?

 

バリ島になぜ海外から多くの芸術家が集まるのか? それには、ウブド王宮の王が大きく貢献したとのことだ。

20世紀初頭、バリが完全にオランダの植民地になったあと、西洋教育を受けたウブド王家の王が、1930年のパリ植民地博覧会でガムラン音楽とバリ舞踊を紹介した。それからヨーロッパでバリブームが起こり、多くの西洋の芸術家がバリに移り住み、王が彼らを庇護したのだそうだ。

 

 

次はインドネシア最後の観光スポット「タナロット寺院」。

 

タナロット寺院は、バリ島中西部のインド洋岸にある寺院。特に夕暮れ時には、美しいシルエットが見られるそうだ。

 

干潮時には陸続きになり、歩いて渡ることができる。

 

 

インドネシアの観光は全て終わり、直行便で帰国した。

(終)