yuanzi の徒然日記

G.G.世代旅好きオバサンが綴るブログです

最近読んだ本

路(ルウ)

 

先日、本屋さんで『路』(吉田修一著)の文庫本を見つけて買った。ドラマでは既に見ているけれど、台湾好きを自認しているというこの作者のことをほとんど知らない。なので、原作がどんなものか読んでみたかった。

文章がとても読みやすく一気に読み終えた。ストーリ―はドラマとは多少違う部分がある。

 

これは、昨年NHK総合で全3回に渡って放送されたドラマ『路(ルウ)~台湾エクスプレス~』の原作となった小説だ。

私はNHKの総合をほとんど見ないので、このドラマのことは全く知らなかった。幸い友達が教えてくれたので、すぐに1話以外を録画予約し、見逃した1話は再放送で見た。1話の再放送に間に合って良かった。

 

中国語で歌われる主題歌が素敵で台湾の俳優さんが出演していることもあってか、とても新鮮で感動的なドラマだった。台湾ドラマで見ている俳優さんが、このドラマで見ると、全く違った魅力を感じる。どの俳優さんも台湾ドラマの中よりずっと魅力的に見える。それが不思議だ。

 

これは、台湾新幹線の建設を巡って、日本と台湾の人々の様々な人間ドラマを描いたお話だ。この時代だけでなく、戦前に台湾で生まれ育った日本人の人生も交えている。そんなストーリーがより感動を呼ぶところだろう。

 

 

さて、このドラマの中で、主人公の春香(波瑠)とエリック(炎亞綸)が8年ぶりに再会する場面がある。その待ち合わせの場所が、台北の「華国大飯店(インペリアルホテル)」の前なのだ。ドラマの中では、架空のホテル名になっている。また、ここは主人公の春香が初めて台湾へ来た時に宿泊したホテルでもある。

 

この華国大飯店は台北の中で私の好きなホテルの一つなので、ドラマを見た時は大興奮! 台北に行った時に何度か宿泊している。ホテル周辺には、「欣葉」本店など台湾料理の名店や美味しいお店が多く、また、夜市や市場もある。

 

 

ところが、ここ10年ぐらいだろうか、予約しようとしても満室の時が多く予約が取れないことが続いた。仕方なく一度は近くのホテルに宿泊して、このホテルの前を歩いて通ったことがあった。その時、ホテル前には大陸からの団体客(中国人)で溢れていた。かつての静かで落ち着いた雰囲気が無くなってしまったようで、ガッカリしたのを覚えている。

最近さらにガッカリしたことがある。それは、今年2021年10月末をもって、このホテルの営業が終了してしまうことだ。コロナによって宿泊客激減というダメージが大きかったのか・・。でも、それはどこのホテルも同じだと思うが・・。はっきりした理由は分からないけど、とっても残念‼

 

ところで、原作では二人の待ち合わせ場所は「旧ヒルトンホテルのロビー」となっている。「地上へ出るとすぐに、目の前に待ち合わせした旧ヒルトンホテルが見える」という件もある。

ヒルトンホテルであれば、多分シーザーパークホテルを指しているのではないかと思う。私も一度宿泊したことがあるが、シーザーパークは台北駅前にあり、とてもいいロケーション。でも、ドラマで華国大飯店に設定してくれたことが嬉しかった。私にとっては、それだけ台湾の思い出があるホテルなのだ。